昨日紹介したニコニコ動画のMAD削除宣言。反応を見てみると、案の定、「権利者様は当然のことをなさっただけです」てな反応がわいて出て来て「あーあ」という気分になる。
昨日も述べたように日本とイギリス以外で先進国と呼ばれる国ならば、「フェアユース」あるいは「パロディ条項」と呼ばれる著作物の二次利用に関する規定があるのが普通。
もちろん国によって細かい違いはあるけど、ざっくり言ってしまえば十分な創造性があれば著作物を勝手に使っていいということ。今一般に言われている「MAD」は100%合法だと思って間違いはない。
日本は関係ないというかもしれないけど、海外ベースの動画共有サイトの場合、実はこれにもろに引っかかる。
「MADを削除してくれ」と申し出てても「フェアユースの範囲だから削除できない」とか、あるいはアップしたのが日本人か否かによって分けなければならなくなって不公平になる、国籍を証明しなければならなくなって処理がめんどくさくなるといったことになり、結果として手を組んで世界展開しようとしたら角川がやったみたいにMADを公認するしかないんだよね。
つまり今回の件はクローズなサービスでユーザーを囲い込んで利益を吸い上げようとしたら、そのクローズドな構造ゆえに自爆したということでしかない。まあ、それにしてももっとうまいやり方はいくらでもあったと思うけど。
システム的に一番アクティブなユーザーが減るんだけどなぁ…。
それはともかく。
著作物というのは一方的に「見せていただく」「聞かせていただく」ものじゃない。演奏や二次創作などの形で使われて発展させていくもの。
もちろん二次創作が売り上げに貢献する必要なんてものはないし、ましてや上下なんてものはない。
それを保障し、著作権が創造性を制限する権利になってしまわないようにするために、フェアユースというのは100年以上も前に制定されているし、日本でさえも狭い範囲内ながら著作物の自由利用は認められている。
でも、日本になるとなぜか著作権ネタってお上意識のトリガーになるんだよなー。なんでなんだろ?
なんか、そこらが日本における著作権の諸問題の根源にあるような気がしてならないんだが。
July 03, 2008
MADが違法な先進国って日本とイギリスくらいなんだけど
― by 狩田英輝 @ 10:35 pm
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